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ウイスキーを味わい表現する

美味い酒を飲んだ時、その喜びを友人や知人と分かち合いたい、その素晴らしさを伝えたい、と思うことってありますよね。でも、酒の特徴や香味をどう表現すればきちんと伝わるのでしょうか。そもそもウイスキーのテイスティングって何をどうすればいいかわからないっていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回はテイスティングの一般的な手順とウイスキーの特徴や香味表現のガイドとして広く知られる「Whisky Wheel」をご紹介します。 

なお、香味をより楽しむために、Step.2,3では以下の2つも併せてお試しください!

・ウイスキーの温度を適度に温めると香りと味が強まります。適温はウイスキーごとに異なりますので、ご自分の好みの温度をぜひ探ってみてください。

・また、水を数滴加えると香味がより広がり、見逃しがちな微妙な香りや味に気づくことがあります。この水は、エンジェルズ・ティアードロップなどと呼ばれ、テイスティングの時によく用いられます。

[テイスティングの4ステップ]

ステップ1:ウイスキーの色を見る

グラスに注いだウイスキーの色を見ます。このとき、白い紙などを敷くとより違いがわかりやすくなります。ウイスキーの色は、熟成する樽の種類と期間によって変化します。たとえば、アメリカン・オークは、明るい色合いのゴールド、ヨーロピアン・オークで熟成したものはやや暗い色合いで赤みが強め。

また、出来上がったばかりのウイスキーは透明で、樽で熟成することによって茶色っぽく着色し、熟成期間が長くなるほど色が濃くなります。

Whisky Wheel
[図1 Whisky Wheel*]

ステップ2:ウイスキーの香りを嗅ぐ

 

 

グラスに注いだウイスキーを回し、鼻を近づけて香りを嗅いでください。通常はいくつかの香りが組み合わさっているので、1つの香りのみに集中するのではなく、複数の香りを捉えるよう意識してください。

 

香味を評価する際は、Whisky Wheel(図1)」を参照してください。このWhisky Wheelは、ウイスキーに関する多くの著書を持つスコッチウイスキーの権威Charles Maclean氏が作成したウイスキーの香味表現のガイドとして広く知られるものです。またこれをベースに日本人により使いやすいように改良した、「ノージングサークル(図2)」はウイスキー文化研究所代表の土屋守氏が作成したものです。これも非常に使いやすいと思います。

 

*Charles Maclean、『WHISKYPEDIA』 (Skyhorse) Charles MaCLEAN’S Whisky Wheelより引用

ノージングサークル
[図2 ノージングサークル**]

ステップ3:ウイスキーを一口飲んで味わう

ウイスキーを少量口に含んで舌の上で味を感じてください。飲み込む前に甘味、酸味、塩味、苦味、旨味等の主要な要素を味わいましょう。感覚を舌に集中させて、複雑な味の中から、今まで感じた事のある味を探してください。

 

果物やチョコ、ナッツ系、シリアル等、今までに感じた事のある味覚が多いと思います。それをどう言葉に表現するかがテイスティングです。ここでも必要に応じて「Whisky Wheel」、「ノージングサークル」を参照してください。

 

**土屋守、『ウイスキー大全』(小学館刊)より引用

 

ステップ4:フィニッシュ(後味)を確認する

最後はウイスキーを飲み干して後味を確認しましょう。

ウイスキーが喉を通り過ぎた後に感じる余韻が後味です。余韻は残るか?それともすぐになくなるか?

等、後味がどれくらい残っているか注意してください。

 

できればこれらをメモに残してください。

次第に知識とノウハウが蓄積されてますますテイスティングが楽しくなっていきます。

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