21.ミュージカル
ホテルに帰るとロビーに日本人らしき人がいた。どちらからともなく声をかけた。アメリカに来てこんなに自然に日本人と会話に入ったのは初めてだ。彼は京都大学の大学院生で、1年休学してニューヨークに留学しているそうだ。丁度遊びに来た友人が帰国するのをロビーで見送ったところだった。僕が今夜ミュージカルを見るつもりだというと、それじゃあ一緒に見ようということになった。
ミュージカルのチケットを安く買う方法は2つある。ひとつはマチネ(昼公演)のチケットを購入することだ。プログラムにもよるが、水曜日と週末に開演することが多い。スケジュールが合えばお勧めだ。もうひとつは当日の空席を購入する方法だ。目当てのチケットが出ていれば20~50%の大幅割引で購入できる。チケットはタイムズスクエアのTKTSブースで購入できる。
早速佐野君と行ってみた。有名だし面白いからとの理由で佐野君が薦めてくれた「雨に唄えば」をいくつかある作品から選んだ。気になったので聞いてみると、佐野君はこの舞台を見たことがあるそうだ。でも、面白いから何回見てもいいと言ってくれた。僕が喜びそうなプログラムを選んでくれたのだろう。いい奴だなぁ。
歌と踊りの華やかな舞台は楽しかった。特にこの舞台のウリである舞台上で降らせる大量の雨は圧巻だった。セリフはほとんど聞き取れなかったが、佐野君が通訳してくれたのでストーリーはよくわかった。舞台が終わり、ホテルで少し話した後、僕が昼間ですらあれほど緊張して乗った地下鉄で佐野君はアパートへ帰って行った。大した奴だ。
今日は本当にありがとうございました。