北前船で栄えた酒田にある老舗居酒屋「久村の酒場」に行きました。庄内地方は日本有数の米どころで清涼な水にも恵まれているため古くから酒造りが盛んな地。そこで人気のあるこの店は、酒屋が経営することから日本一の角打ちとも呼ばれているそうです。
平屋の建物にぼんやり光る赤ちょうちんが何ともいえない風情です。店に入るとまず目につくのがコの字型のカウンター。天板がガラスになっており、中に陳列された料理の実物を見て注文できます。
私はカウンターの奥にある小上りに通されました。年季が入った建物ですが、掃除が行き届いており清潔感があります。この奥には座敷もあるのでしょうか。小上りでは男性4人のグループと年配のご夫婦らしき2人連れ、2組の先客が楽しそうに飲んでます。
テーブルに置かれたメニューには地酒を中心に様々な酒が並んでおり、壁にもおすすめの銘柄が張られています。酒屋の経営だけあって充実の品揃えです。見るとカウンター横に置かれた鍋に一升瓶が。どうやら初孫の一升瓶を湯煎している模様。一升瓶の瓶燗とは渋すぎます。まずはこれだろうと早速注文です。
すぐにコップに注がれた初孫金印が運ばれてきました。瓶燗コップ酒、最高です。2杯目も地元の酒上喜元。3杯目は楯野川。しめ鯖、沖ぎすのすり身汁等、料理も美味い。
いつの間にか店は満員。隣に座った常連客も気さくないい方で、会話も弾みとても楽しい時間を過ごせました。
日本有数の酒どころで1867(慶応3)年に創業した久村酒店が、1961(昭和36)年に居酒屋を併設したのが始まりの老舗居酒屋である久村の酒場。歴史を感じさせる店構えなのに親しみやすくて安らげるとてもいい店です。日本一の角打ちという呼び名は伊達じゃありませんでした。
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