49.コーヒー園
翌朝起きるとベルタが朝食を出してくれた。コーンフレークとオレンジジュースだ。ダミアンはポクナでも毎朝コーンフレークにバナナを入れて食べていた。ベルタのはドライフルーツが入っており見た目もとてもきれいだしおいしい。ダミアンは本当にコーンフレークが好きなのだろう。ほぼ毎朝食べているようだ。
食べながらダミアンがコーヒー園を見たことがあるかと言った。ないというと、きれいだから一度見たほうがいい。近くにあるから行こう。と誘ってくれた。ベルタも是非行ったほうがいいと勧めてくれた。歩いて少し行ったところに広大なコーヒー園があった。緑の葉が太陽で輝き、赤い実とのコントラストがとてもきれいだ。歩きながら、ダミアンが、「ここは大好きな場所だ。よくここを散歩するんだ」と言った。風が気持ちよかった。
コーヒー園の端にあった石に2人で腰を下ろした。座るにはちょうどいい大きさだ。ここのコーヒーは最高水準のものだ。かじってみろといってダミアンがコーヒーの実をちぎった。すこし酸っぱかった。こんないいコーヒーが近くで穫れるなんていいね。と僕が言うと、この豆のほとんどはアメリカとヨーロッパに出荷される。メキシコ人はもっと安いコーヒーを飲んでいるんだと言った。自分で作ったものを自分で飲めない人がいることを僕はこのとき初めて知った。
3日目の朝、有名なパレードを是非見せたいからベラクルスへ行こうとダミアンが誘ってくれた。
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